放置竹林の問題とは

★竹がひろがっていく仕組み

★放置竹林の問題点

①生物多様性の低下
②水源涵養機能の低下

森=「緑のダム」
・雨として降った水をダムのように貯めて、ゆっくりと川に流す

・竹林は根が浅いため、水を貯える力が弱い
・降った雨が一斉に川に流れてしまう

③地滑りなどの災害の危険性
令和4年の台風15号で崩れてしまった竹林

★なぜ放置竹林が増えているのか?

・山の持ち主が高齢化し、山や畑の管理が行き届かない ⇒ 耕作放棄地
・プラスチックなどの石油製品の普及、海外からの安価な竹材やタケノコの輸入 ⇒ 国内産の竹需要の低下

※静岡市の環境講座資料より

谷津山における竹林整備と里山再生(やつやま友の会で行っている作業)

放置された竹林を伐採して、広葉樹の森に変えること
毎月3~4回、谷津山に入って作業しています。この結果、放置竹林が少しづつ減少しています。
興味のある方は、やつやま友の会に入って里山再生を一緒にやりましょう。

その手順は

  1. 放置竹林場所での竹の伐採
  2. 植樹および自然萌芽植物の育成
  3. 下草刈り 若い木が成長するまで、数年間世話をする
  4. 若竹伐採 伐採した翌年、新たに芽生えた竹を処理
    (これをしないと、2~3か月で10m以上の竹になる)
  5. 隣接竹林からの侵入竹の伐採
里山再生フロー

上図の番号の説明は、下の写真の番号と同じです。

①放置竹林
竹林土地滑り
①竹林土地滑り
竹林伐採
②竹林伐採
植樹・自然木育成
③植樹・自然木育成
下草刈り
④下草刈り・先駆植物伐採
翌春若竹成長
⑤翌春若竹成長→伐採
若竹伐採
⑥若竹伐採(5年間繰り返し)
自然萌芽種の森
⑦自然萌芽種の森
竹侵入
⑧右竹林から左伐採地へ竹侵入

里山再生の効果(一例) 場所;春日丘前の丘陵斜面
 伐採後、5年で里山がよみがえりました。

竹林伐採跡
②竹林伐採直後(伐採した竹を横倒しに並べる)
右向き矢印
伐採1年後
竹林伐採1年後(もみじこ,なら等の広葉樹140本植樹)
右向き矢印
右向き矢印
伐採2年後
竹林伐採2年後(植樹木が順調に育つ)
右向き矢印
⑦竹林伐採5年後 (里山に再生し、広葉樹が繁茂)